ARIA(アリア)の基本知識 
コミックス AQUA(アリア)全2巻 ARIA(アリア)全12巻 天野こずえ著者
アニメはARIA 1期アニメーション 2期ナチュラル 3期オリジネーション による3クール放送されました。
人類は火星(アクア)に水の都ベネチアを移籍した観光都市「ネオ・ベネチア」を作った。
主人公はその「ネオ・ベネチア」で水先案内人(ウンディーネ)を生業とする地球(マンホール)出身の少女
「水無 灯里」(みずなし あかり)
同じウンディーネの同僚の「藍華(あいか)」
「アリス」と一人前(プリマ)になるべく日々修行の日々を過ごしている。
ARIAを題材としたゲーム・小説も販売されています。
ARIAの魅力
基本知識を見て頂いてわかるようにこの漫画の中だけの特別な呼称があります。
まず、主人公の「灯里」の生業である「ウンディーネ」(水先案内人)ですが、水の都ネオ・ベネチアは実際のベネチアと同じく無数の水路の町であり、その水路をゴンドラに乗って観光案内をする女性の船漕ぎの事を言います。
ウンディーネの階級は3段階有って手袋の有無で見分けるようになっています。
研修生 両手袋 「ペア」
半人前 片手手袋 「シングル」
一人前 手袋無し 「プリマ」
主人公の「灯里」が地球(マンホール)から火星(アクア)の水先案内人(ウンディーネ)の会社「ARIAカンパニー」に入社し、「ペア」から「シングル」になるまでのお話がコミックス「AQUA」です。
そして「シングル」から「プリマ」になるまでがコミックス「ARIA」の内容になります。
手袋の有無で階級をわけるのは一人前になるほど余計な力を使わずに船を操れるようになるからだそうです。
他にも、空を飛ぶバイクに乗って郵便配達をする「シルフ」
空に浮かぶ島で火星(アクア)の気候を調節する「サラマンダー」
地中で「アクア」の重力を地球と同じに保つ「ノーム」
ネオ・ベネチアの守り神猫の王様「ケット・シー」
等言葉選びがファンタジーで素敵ですよね。
舞台は未来の火星でどっちかと言うとSFっぽくなってしまいそうなのに、こういった言葉選びや自力での町の生活から西洋ファンタジーのような雰囲気の世界観になっています。
また、ウンディーネはプリマになると「通り名」を貰えるようになりますがこれがまた素敵なんです。灯里の先輩「アリシア」さんは類まれなる船操術とその雰囲気から「白き妖精(スノーホワイト)」と呼ばれています。


私が好きなのは「藍華」の先輩「晃」さんの「真紅の薔薇(クリムゾンローズ)」で、もちろん「晃」さんの雰囲気からも有るけどなぜ「薔薇」なのかもちゃんと深い理由が有って、そのお話もすごくいいんです。
地球(マンホール)は近未来的で全てがオートマチック化されていますが、アクアは発展途上で全てがどこか懐かしさを感じるような、昔の古き良きが詰まった世界感がとても素敵です。
コミックスの魅力
コミックスの魅力は何と言っても「画風」です。
「アクア」というくらい火星は水の星なので「水」の描写がえぐい程奇麗です。


背景も「トーン等でそれっぽく」ではなくしっかり書き込まれていて「ベネチア」なんて書きにくい建物ばかりなのに全てが手書きで描かれていて感嘆が漏れます。

ARIAの魅力でも話ましたが、「郷愁さ」を感じるのは天野こずえ先生の画風もあるかもしれません。
キャラクターのまつげの一本まで丁寧に書かれていて、漫画の世界に引き込まれます。
忙しい毎日の間の一杯のカフェラテのような。
日常のなんてことない事でも「楽しむ達人」の灯里にかかれば何でも素敵になっちゃうんです。
アニメの魅力

アニメの魅力は「音楽」です。
アニメはどうしても絵を動かすためにキャラクターの顔が単純化されてしまったり、コミックスの世界観をそのままというのは難しいです。
でもARIAのアニメはそれを声優さんの声と音楽で完璧に再現してます。
灯里のちょっと不思議ちゃんでのんびり屋さんな所を声優の「水橋かおり」さんがしっかり表現してくれていますし、ARIAの声優さんは本当にキャラと声がばっちり合っていてすごいです。
サンドトラックも優しくてあったかいARIAの世界感ばっちりです。
そして各アニメの主題歌を歌われている「牧野由依」さんの歌声と音楽が雄大な海と優しさが伝わるいい曲なんです。
アニメオリジナルキャラクターの「アイ」ちゃんが最初あんまり好きじゃなかったんですけど(私は原作重視厨なので原作に無いキャラやエンドはあんまり好きじゃないんです。)天野こずえ先生の粋な計らいで原作ともかかわりができてとても嬉しかったです。
最後に
基本一話完結なんですが、話数を重ねる事に「楽しく」成長していく灯里達。
楽しいことはずっとは続かないけど、変わっても変わらず楽しいは続く。
アニメや漫画を見た後少し優しくなれるような。
世界が少しだけ奇麗に見えるような。
日々の暮らしをもっと大切にしたいと思えるような。
そんな作品です。
