化物語シリーズとは 
西尾維新 著書
講談社BOXより発行
ファーストシーズン 6巻
セカンンドシーズン 6巻
ファイナルシーズン 6巻
オフシーズン 4巻
モンスターシーズン 6巻
+混物語による全28巻に及ぶシリーズ本(現在も執筆進行中)
関係書籍も多数発行されている。
各々アニメーション会社「シャフト」によりアニメ化され、現在(2020年2月25日現在
)ファイナルシーズン(18巻目)の「続・終物語」まで製作されている。
「エア・ギア」で有名な「大暮 維人」作画でコミカライズされている。
主題歌集やサンドトラックも発売され。
テレビゲーム・スマホアプリゲームも配信中
パチンコ・スロットにも起用され、アニメを知らない人でも知られている超超人気アニメ。
第一期エンディングテーマ「君の知らない物語」はアニソンカラオケランキングで常に上位にランクインしている。
化物語あらすじ
主人公「阿良々木 暦」は高校3年生の春休み一人の「吸血鬼」と出会う。
そこで「怪異」という存在を知り、そして自分自身も半分怪異になってしまう。
その時お世話になった怪異の専門家「忍野 メメ」への借金返済として「怪異譚」の収集をするようになる。
元々「悪いもの」があつまりやすかったその土地柄も有り、怪異に寄った存在の阿良々木に続々と怪異の悩みを持つ「女の子」との接点を持つようになる。(後の阿良々木ハーレムになる)
そんな「女の子」達の悩みを専門家である忍野や自身の「吸血鬼性」をもって解決していく。
しかし、「吸血鬼性」に頼りすぎたせいで自身が「怪異」側に寄ってしまったり、「不死身の怪異」の専門家に討伐対象として目を付けられてしまったり、助けた「吸血鬼」の昔の眷属が蘇ったりと様々な困難が阿良々木を襲うので有った。
化物語の魅力
①登場人物目線の語り調で書かれたお話が面白い
物語シリーズの主人公は「阿良々木 暦」では有るのだが、毎度阿良々木目線ではなく、その巻での「主人公」の目線で話が描かれていて色んなキャラクターの目線や心情を知ることが出来て面白いです。
なので主人公の阿良々木ですら知らないようなサイドストーリーが読めたりします。
②知らない怪異が沢山出てくる
阿良々木の「吸血鬼」やその妹「不死鳥(死出の鳥(ほととぎす)」と言った有名な怪異も有れば「さわり猫」「重し蟹」「レイニーデビル」などと言った初めて聞く怪異が沢山出てきます。
「妖怪」や「幽霊」などという分類はせず、不思議な存在「怪異」として扱われている為様々な現象が起こります。(阿良々木が「鏡の世界」に入ってしまったりとか・・・)
③女の子が個性的で可愛い!!
怪異に寄っているせいもあり、阿良々木は色んな怪異と出会い、そんな怪異に悩んでいる「女の子」達と出会いますが軒並み魅力的な女子ばかり!!
ツンデレ・委員長・百合後輩・美少女幼馴染・迷子幼女・式神童女・ロリばばぁetc・・・
そして全ての女の子が阿良々木に助けられたことも有り少なからず「好意」を持っていて、化物語シリーズもとい「阿良々木ハーレム物語」なのです。
④阿良々木(主人公)がかっこいい
女の子達皆が好意を持ってしまうほど「阿良々木 暦」は魅力的な男!!・・・というわけではありません。
決してイケメンの部類ではないし、身長も高く無い(すぐ下の妹に身長を越されてているぐらい)
成績が言い訳でもない(過去の経験から「数学」だけは得意)学校もサボりまくる
むしろ幼女を見たら飛びついてしまうくらいの「変態」ではあります。
ではなぜ女の子達が皆好きになってしまうのか。
それは阿良々木の「献身さ」ではないでしょうか。
阿良々木は過去の出来事から「友達はいらない人間強度が下がるから」と言い出すような卑屈で人を信じられない人間でありながら「目の前で困っている人」が居ると見過ごせない「お人よし」でもあるのです。
たとえそれが「人間でなくても」です。
自分の有益や安全よりも他人を優先してしまう程の「自己献身」なのです。
もちろんそれが美徳ではないと友人に諭され自身でも気を付けるようにはしていますが体が先に動いてしまう質のようです。
そして「吸血鬼性」を上げたときの阿良々木はずば抜けた身体能力とそれに伴う肉体になるので「男らしさ」や「たのもしさ」も有る様に見えるのでしょう。
自分の為にその身を犠牲にしてくれる。そんな筋肉男子が居たら好きになってしまいますよね。
⑤登場人物が個性的(ぶっとんでる)
正直このお話に出てくる人間でまともな人間は居ません。
一見優等生委員長の「羽川翼」はまともじゃない?と思いがちですが、彼女も独特な家庭環境で育ってしまったが故の「ひずみ」を抱えています。
「嫉妬」や「怒り」といった負の感情を持っていなかったり、食事への関心がなかったり。
自分の正しさを突き通せてしまう程の「頭脳」を持ってしまっていたり。
むしろ登場人物の中で一番闇が深いのは羽川翼ではないでしょうか。
彼女は作者のお気に入りなのか彼女がメインヒロインのお話が結構多いです。
でも阿良々木の「メインヒロイン」には成れないですよね・・・
私の一番好きなキャラでも有ります。
そんな個性的なキャラが盛りだくさん出てくるからカオスになってしまうこともなく、世界感ともマッチしていてむしろ奥深ささえ感じてしまうのです。
⑥時系列がバラバラ
化物語シリーズで置ける始まりは阿良々木が吸血鬼と出会う高校3年生の春休みと言えますが、このお話は「傷物語」で語られ、「化物語上・下」の後に発行されました。
なので化物語の間ではなぜ阿良々木に吸血鬼性が有るのか詳しく語られず「あの悪夢のような春休み」と含みのある言い方をしているだけなのです。
また先ほども話ましたが、必ずしも阿良々木目線で物語が語られないので、二つの物語が同時並行しているという事も多々あります。
阿良々木が相棒の「旧キスショット・アセロラ・オリオンハート」のかつての眷属と対峙している時羽川は自らが作り出した怪異と対峙していたなんてことが起こったりします。
一見物語をややこしくしているだけのようですが、後から発行された物語を読んで、あの話はこうだったのか、あの時こうなっていたのかと悩みが解決するすっきりさと、その頃の話を忘れちゃったからもう一度読み返そうとなって、改めて読み返すことでより物語を深く理解することが出来るのです。
阿良々木がなぜ「数学」だけ得意なのか、なぜ「友達はいらない人間強度がさがるから。」なんて言い出したのか、そんなちょっとした阿良々木暦の個性が過去のお話に繋がっているのです。
アニメの魅力
①「シャフト」さのオンパレード
化物語シリーズはシャフトの「代名詞」と言っても過言では無いでしょうか。
登場人物しか出てこない町・有り得ない構造の風呂場・傾きすぎだろってくらいの「振り返り」(シャフ度とも言われます)・所々の実写や他の作品のオマージュ
アニメというより美術作品を見せられているような気持ちにさせられます。
「アニメだからって好き勝手表現しすぎだろ」という感じでも有りますが、アニメだからこそ現実感に捕らわれない表現方法が面白いのではないでしょうか。
②キャラクターデザインが最高
アニメのキャラクターデザインを「渡辺明夫」さんがしているのですが、もーめっちゃ可愛い!奇麗!です。
小説のイラストは「VOFAN」さんがしているのですが、小説のイラストとアニメで全然違う絵柄なのに全く違和感がなく、かと言ってこっちの方がいいと言う事も無く・・・とりあえず最高なんです。
化物語シリーズのキャラクターは結構コロコロ見た目が変わるのですが、それでも一目で誰なのかわかる様に描かれていて凄いと思います。
③音楽が最高
オープニングテーマをその回のメインヒロインが歌うという趣向が面白いですし、ちゃんとキャラに有った音楽にして有って凄いです。
エンディングテーマは初音ミクの「メルト」で有名な「Supercell」が作曲した「君の知らない物語」に引き続きアニソンで爆大的人気歌手の「ClariS」が担当しています。
音楽を手掛けている「神前 暁」さんは「銀魂」や「涼宮ハルヒ」と言った有名アニメにもかかわっている方で、サンドトラックがまた最高です。
なんでこんな音楽が浮かんでくるの?!と思うような音楽が多く、またその幅もすごく広いです。
私は特に「レイニーデビル」という曲が好きで、この曲は曲名でもある「レイニーデビル」という猿の怪異と阿良々木の戦闘シーンで使われているのですが、太鼓のリズミカルな音と猿の鳴き声、大衆の掛け声?(煽り声?)のような物が実際の映像のグロさとは正反対の軽快さなのにマッチしていて素晴らしいです。
④声優が豪華
主人公の阿良々木暦を「神谷 浩史」さんがしているのを筆頭に人気声優のオンパレードです。
声優さんの名前だけを上げると
斎藤千和 加藤英美里 沢城みゆき 花澤香奈 堀江由依 坂本真綾 喜多村英梨 井口裕香 水橋かおり 井上麻里奈 櫻井孝宏 三木眞一郎 白石涼子 早見沙織 ゆきのさつき 子安武人 江原正士 入野自由 大塚芳忠 小山力也 立木文彦
どの人も主人公・ヒロイン級の声優さんばかり!!
最後に
化物語シリーズは私のお気に入り作品トップ5に入る程で語り出したらキリが無いです。
でも化物語シリーズは同じシャフトの「魔法少女まどか☆マギカ」と比べて少しマイナーと言いますか・・・女性で知っている人が少ないです。
男オタの中では知らない人が居ないくらいの人気なんですけどね・・・
また、少し話が複雑であったり、語り口調が独特で話が分かりにくかったり。
合わないと最初の方で挫折してしまうと言うか、好みの分かれる作品では有るかなと思います。
登場人物の人物像が事細かに描かれていて、「闘って、勝つ」みたいな簡単な話ではなくて、正義って何だろう。正しさってなんだろう。と考えさせられるような作風が好きな人にはハマると思います。
